真空蒸着とは

真空蒸着とは、真空中で金属や酸化物などを加熱し、気化または昇華させて、目標物の表面に付着させ、冷却・凝固により膜を作ることです。
真空を利用する事によって、物質が気化または昇華する温度を低く抑えることができ、プラスチックのような耐熱性の低い素材への蒸着を可能にしています。
目標物は金属、ガラス、プラスチックなどですが、近年特にプラスチックへの蒸着の需要が増えているように思います。
また、蒸着膜は薄く、耐久性がほとんどないので、もっぱら人の手に触れる箇所への蒸着では、塗装などの手段により、保護コーティングしてあげる必要があります。
真空蒸着の発展形として、イオンプレーティングというものがあります。
これは、わかりやすく言えば、プラズマ雰囲気中で行う真空蒸着です。
通常の真空蒸着に比べ、粒子密度が向上した良質な膜を形成することができます。
また、密着性が向上する場合もあります。
なお、よく蒸着と混同される技術に、「スパッタリング」というものがありますが、
この2つは原理が全く違います。
スパッタリングは、固体の粒子を弾き出し、目標物にぶつけて膜を作る方法です。
蒸着は材料が 固体→気体→固体 と変化するのに対し、スパッタリングは、固体→固体 なのです。

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